顧客の声に眠る宝を見つけ出す。AIマーケティングで隠れたニーズを掘り起こす方法
- AIマーケティング
- 10月23日
- 読了時間: 5分
弊社がご支援させていただいた多くの会社様での課題の一つに「顧客データの活かし方がわからない」ということがあります。
全ては担当の営業マンの力量次第で、データとしての共有や、ましてや、マーケティングに生かすということがなされていないのが中小企業の現状です。
多くの中小企業が、貴重な「お客様の本音」という宝の山を持ちながら、それを分析する時間や専門知識がなく、活用できていません。
この記事では、AIを使ってその「宝の山」から隠れたニーズを掘り起こし、売上やリピート率向上につなげる、具体的なデータ活用術を解説します。
この記事の目次
なぜ、あなたの会社の「顧客データ」は眠ってしまうのか？
顧客データと一口に言っても、アンケート結果、問い合わせ履歴、ECサイトの購買データ、営業日報など様々です。
これらが眠ってしまう最大の理由は、「分析に膨大な時間と手間がかかる」からです。
担当者がExcelで集計するだけで手一杯。
自由回答（テキスト）に何が書かれているか、一つひとつ読む時間がない。
そもそも、どう分析すれば売上に繋がるのか分からない。
結果として、「データ活用は中小企業には無理だ」と諦めてしまいがちです。
しかし、AIはまさにこの状況を打破するために存在します。
AIマーケティングの顧客分析が中小企業にもたらす3つの“革命”
AIを使えば、高価な分析ツールやデータサイエンティストがいなくても、高度な顧客分析が可能になります。
■革命1：専門家不要！Excelでは見えない「パターン」を発見できる
AIは、人間の目では気づかないような、複雑なデータの相関関係を見つけ出すのが得意です。「A商品を買った顧客は、3ヶ月以内にB商品も買いやすい」「〇〇地域からの問い合わせは、特定の課題を持っていることが多い」といったパターンを発見し、次の戦略に活かせます。
■革命2：数日かかっていた「お客様の声」の分析が数分で終わる
中小企業にとって最大のメリットがこれです。
アンケートの自由回答欄やメールの文面といった「テキストデータ」の分析は、従来は人間が読むしかありませんでした。
AIを使えば、数百件の「お客様の声」を瞬時に読み込み、「ポジティブな意見」「ネガティブな意見」「改善要望」などに自動で分類・要約させることが可能です。
■革命3：「勘」ではなく「データ」に基づき、リピート率向上の施策が打てる
弊社のクライアント（飲食・多店舗展開）の一例では、AIでアンケート分析をしたところ、「味はよく気に入ってるが、テイクアウト用の包装が安っぽい」という隠れた不満が見つかりました。
すぐに改善したところ、お土産需要が増え、客単価の大きな向上に繋がりました。
これは飲食業というB2Cの事例ではありますが、どんなB2B企業でも全く同じことが言えます。
【実践】AIマーケティングで「お客様の本音」を掘り起こす超簡単3ステップ
難しく考える必要はありません。まずはChatGPTなどの無料ツールで「アンケート分析AI」を試してみましょう。
■ステップ1：AIに「データ」を読み込ませる
アンケートの自由回答欄や、お客様からの問い合わせメール（個人情報を除いたもの）をコピーして、ChatGPTに貼り付けます。
■ステップ2：AIに「分類・要約」を指示する
以下のプロンプトをコピペして、貼り付けたデータの下に入力します。
▼コピペ用プロンプト--------------------------------------------------------
あなたはプロのマーケティングアナリストです。 以下の「お客様の声」のテキストデータを分析し、下記のフォーマットで結果を整理してください。
分析フォーマット
・【ポジティブな意見】：（内容を3つに要約）
・【ネガティブな意見・不満】：（内容を3つに要約）
・【具体的な改善要望】：（内容を3つに要約）
・【私たちが気づいていない「隠れたニーズ」の推測】：
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■ステップ3：AIと「壁打ち」して深掘りする
AIが要約した結果を見て、さらに質問します。
「ネガティブな意見で一番多いのは何？」
「それを解決するアイデアを3つ提案して」
と対話することで、具体的なアクションプランまで見えてきます。
AIデータ活用で絶対に守るべき「たった一つの注意点」
AIは非常に優秀で便利ですが、絶対万能なブラックボックスであるとい確証はありません。
特にChatGPTなどの外部AIサービスを利用する際は、お客様の氏名、住所、電話番号、メールアドレスといった個人情報を絶対に入力してはいけません。
これはお客様の信頼を失う、取り返しのつかない事故に繋がります。データをAIに読み込ませる前に、必ず匿名化するルールを徹底してください。
まとめ：データは「貯める」から「対話する」時代へ
顧客データや見込み客データは、単なる記録ではなく、会社にとって何にも勝る宝の埋まった山です。
なによりも最大の指標になるデータです。
その宝の埋まった山で、AIという道具を使うことで、明確に宝があるポイントが見つかります。
AIは色んなシーンで活用できますが、顧客データとの掛け合わせで、超優秀な宝探し機になります。
「理屈は分かったが、実際に他社はどう成功しているのか？」
と気になった方も多いでしょう。次回のコラムでは、実際にAIマーケティングを導入して成果を出した、中小企業のリアルな成功事例をご紹介します。お楽しみに！
